ライティング初心者に必要な著作権の知識まとめ

 どうもこんにちはダイヤモンドフルパワーです。

 

・今回は、ライティング案件を受注したいけど、著作権とかいろいろよく分からないから怖い

・ライティング案件の応募条件に「最低限の法律知識あり」と記載があるが、なんのこっちゃ分からない

・ブログ記事を書いてみたはいいが、画像とか好き勝手に使って大丈夫か不安。

 

 という方向けに、元法学部の僕が、ライティングで使える、著作権の知識をまとめました。

 

著作権法

著作権とは

著作権は著作物を保護する為の権利です。

そして著作物とは

「思想又は感情を創作的に表現したものであって、文芸、学術、美術、又は音楽の範囲に属するもの」(著作権法第2条1項1号)

と定義されています。

 

また、「著作権は著作物を創作した時点で自動的に発生し、その取得のためになんら手続きを必要としません。」(引用:文化庁

 

つまり、他人のブログ記事やツイッターの投稿でさえも、”自動的”著作権は認められます。

 しかし、実験データ、法律、電車やバスの時刻表などの、誰かの思想、感情にあたらない「情報」それ自体には著作権は認められません。

 

 

著作権法の知識はどういった場合に必要?

文章記載時(コピペ・転載)

ライティング案件を探している際に、よく「コピペ、転載禁止」の文字を見かけると思います。

コピペや転載とは、他人の書いた文章を丸ごとパクッてあたかも自分の文章かのように記載することです。

当然、他人が書いた文章には著作権が認められています。

つまり他人の文章を丸ごとパクり、且つその文章を自分の書いたもののように世間に公表する行為は、著作権の侵害に当たります。

なので、絶対にやめましょう。

また、どうせバレないだろうと思う方もいると思いますが、今はコピペチェックを行えるサイトが有料・無料含め多数ありますので、ほぼ確実にバレると思った方がいいです。

コピペチェックサイト例

CopyContentDetector

コピラン

 

ポートフォリオ公表時

ライティング案件を探している時に「過去のライティング実績を教えて下さい」との記述をよく見かけると思います。

この際に必要になってくるのが「ポートフォリオ」です。

ポートフォリオとは、日本語で「書類入れ」という意味ですが、業界によって使われ方は違います。

「金融業界」では、投資家が保有している金融商品の一覧や組み合わせの事を指します。

「教育業界」では、生徒達が残したレポートや活動の様子を記録したものを指します。

 

そして我々ライティングを行う者達(クリエイティブ業界)での使われ方は、"過去の作品群"という意味です。

具体的には、自分のブログや、過去依頼されて書いた記事等です。

 

この過去依頼されて書いた記事をポートフォリオとして公表する際に、「著作権」が関わってきます。

本来、著作権は記事を執筆したライターに与えられます。

しかし、クライントとの契約次第では、記事の納品時に著作権も一緒に譲渡される事があります。

もし譲渡している著作物を自分の過去の実績として公表した場合、それは著作権の侵害にあたります。

ポートフォリオとして使いたい場合は、クライアントに許可をとるのが無難でしょう。

 

画像使用時

初心者向けの案件では、ライターはマニュアルに沿って記事を書くだけで、画像はクライアントが用意してくれている事が多いです。

しかし、ライター自身が記事内で使用する画像を用意する場合もないわけではありません。

その際に、ネットで適当に画像検索して出てきたものを自身のパソコン等に保存し、サイトにアップすると、立派な著作権法違反になります。

そうならない為には権利者に許可をもらうか、いらすとや等の著作権フリーのサイトで探すといいでしょう。

 

おススメフリー素材サイト

Unsplash

BURST

 

また、漫画や本の書籍紹介の際に便利なのが、「版元ドットコム」というサイトです。

 

また、著作権フリーとはいえ、各サイトでルールが決められているので、それをしっかり読んでから使用しましょう。

 

 

違反するとどうなるのか?

著作権を侵害した場合、

刑事罰

②損害賠償請求される

③サイトが閉鎖に追い込まれる

の3つが課される可能性があります。

 

刑事罰

著作権法には、

10年以下の懲役又は1,000万円以下の罰金

が課される。と記載してあります。

決して軽い罪ではない事が分かります。

 

②損害賠償請求される

民法709条、710条に則り、著作権者は、故意又は過失によって著作権侵害した者に対して、侵害行為によって生じた損害賠償を請求することができます。

損害の賠償とは、侵害によって相手が被った不利益を賠償するという事です。

 

③サイトが閉鎖に追い込まれる

プロバイダ制限責任法や著作権法の規定に基づき、著作権を侵害された者は、侵害したサイトを削除したり公開停止に追い込む事ができます。

こうなってくると今まで積み上げてきたものがパーになるので、絶対に避けるべきです。

 

違反しない為には?

他人の文章をコピペするのは著作権法違反だと説明しましたが、引用という方法を使えば、無許可でも他人の著作物を使う事ができます。

 

引用とは、正当な要件のもと、他人の文章を自分の文章に取り入れることを指します。

では正当な要件とは何か?それは以下の条件を満たすモノです。

引用における注意事項

(1)他人の著作物を引用する必然性があること。

(2)かぎ括弧をつけるなど,自分の著作物と引用部分とが区別されていること。

(3)自分の著作物と引用する著作物との主従関係が明確であること(自分の著作物が主体)。

(4)出所の明示がなされていること。(第48条)
(参照:最判昭和55年3月28日 「パロディー事件」) 

引用元:文化庁:著作物が自由に使える場合

上記の要素を全てそろえていなければ、引用とは認められません。

 

また、他人のアイデア著作権として認められていませんので、他人の文書を読み、その考えを自分なりに解釈して知識として落とし込み、自分の言葉で記事を書いても問題ありません。

 

まとめ

著作権とは思想又は感情を創作的に表現したものである(創作した時点で自動的に発生、ただしデータや単なるアイディアには発生しない)

・違反した場合、重い罰を受ける事になる

・完全に他人の著作物を使えない訳ではなく、「引用」という方法であれば使用できる。